【虫歯】痛くないから問題ない?歯の健康はわかりにくいので要注意
全身の健康状態は、基本的に痛みや発熱などで判断しますよね。痛みも熱もないのであれば、病院に行く必要はありませんし、普段通りに生活できます。けれども、歯に関しては少し話が変わります。歯の健康は「痛くない」という状態だけで判断するのが難しいからです。そこで今回は、歯の健康状態がわかりにくい理由について、秋田市千秋の歯科明徳町クリニックがわかりやすく解説します。
▼歯は皮膚や内臓とは違う組織?
歯は、骨と同じ「硬組織(こうそしき)」に分類される器官で、皮膚や内臓とは性質が少し異なります。例えば、皮膚や内臓は細菌に感染したり、外傷を負ったりした時点で痛みが生じますよね。それは神経が密に分布しているからです。一方、歯は一番外側をエナメル質という人体で最も硬い組織で覆われており、そこには神経が存在していません。ですから、エナメル質に感染が起こったり、外傷を負ったりしても、痛みが生じることがなく、自覚もしにくくなっています。つまり、歯の場合は、痛くないから問題ないということにはならないのです。
▼初期の虫歯は自覚できない?
発生して間もない虫歯では、痛みが生じることはありません。歯の表面に穴もあいておらず、見過ごしてしまう方がほとんどでしょう。歯の表面に白いシミが現れますが、痛みを伴わないことから生活にも支障をきたすことがなく、知らない間に虫歯が進行していきます。
▼歯が痛くなる頃には重症化している?
歯に異常の自覚した時、皆さんはどのタイミングで歯医者さんを受診しますか?おそらく、安静にしていても歯がジンジンと痛むようになってから、受診を検討される方が多いことかと思います。もちろん、その時点で治療を開始しても手遅れということにはなりませんが、虫歯がかなり進行していることに間違いはありません。なぜなら、安静時にも歯痛が生じている時点で、歯の神経まで虫歯菌に侵されている可能性が高いからです。
そこまで虫歯を放置してしまうと、歯の神経を抜く「抜髄(ばつずい)」や歯の根の中をお掃除する「根管治療」が必須となるため、経済面および心身にかかる負担がとても大きくなってしまいます。それだけに虫歯は早期発見・早期治療に努めることが重要といえます。
▼歯の健康のチェックは定期検診・メンテナンスで!
ここまで、歯の健康がわかりにくい理由と歯の異常に気付いた頃には、病気が重症化していることについて解説してきました。そんなわかりにくい歯の健康は、専門家であれば一目瞭然です。まだ歯の表面に穴もあいていない初期の虫歯も歯医者さんならしっかり見つけられます。肉眼では確認できない顎の骨や歯根の異常もレントゲン撮影でチェックできますので、お口の病気の早期発見・予防を実現したい方は、歯医者さんの定期検診を継続的に受けるようにしましょう。3~4ヵ月に1回くらいの頻度で検診・メンテナンスを受けていれば、虫歯や歯周病が重症化することもまずなくなります。
▼まとめ
今回は、歯の健康がわかりにくい理由について、秋田市千秋の歯科明徳町クリニックが解説しました。歯は骨に近い組織なので、皮膚や内臓のように敏感ではありません。細菌に感染しても痛みという症状が現れるまでには数ヵ月、場合によっては数年を要します。いつまでも自分の歯で噛み続けたい、見た目をきれいに保ちたいという方は、その点も踏まえた上で、歯の健康について考えることが大切です。